第3回:楽譜を見ながら演奏をしてみよう! <br>音楽記号編

エンゼル音楽ラボ 「クラシックを学ぶ実験室!?」【講師:スギテツ】

第3回:楽譜を見ながら演奏をしてみよう!
音楽記号編

序論・音楽記号って?

第1回、第2回と、クラシック音楽の歴史をざっと学んできましたが、このように今まで世界中で聴き継がれ、演奏し継がれてくることができたのは、「楽譜」の存在があったからに他なりません。

そう、そもそも音楽の場合、美術や文学などの他の芸術分野と異なり、録音技術が発達する以前は、記録として残すことができませんでした。当時の楽譜の存在は、現在で言うレコードやCD、HDDなどの記録メディアと同じ役割を担っていたことになります。

最初は1線のみで表現されていたらしい楽譜が、5線譜に落ち着き、音符の「長さ」が確立。やがて、強弱や速度、奏法など、演奏のニュアンスを伝えるためのさまざまな演奏記号が考案され、クラシックはもちろん、さまざまなジャンルの音楽における共通言語へと進化し、現代に至っています。

今回は、さまざまな音楽記号について、その種類や特性を、遊び感覚で学んでいこうと思います。ピアノとヴァイオリンだけではなく、さまざまな楽器で音楽記号による音の表現を感じていただきたいので、岩倉高校吹奏楽部のみなさんにご協力をお願いしました。続きは動画で、お楽しみください!

音符と休符で遊ぼう

まずは基本中の基本「音価」。いきなり聞き慣れないワードかもしれないですが、何ていうことはない、楽譜に書かれている音符や休符の長さを表します。音楽の教科書でこんな表を目にしたこともある方も多いのではないでしょうか。

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全音符・全休符の半分の長さが2分音符・2分休符、以下同様に細かく割られていて、付点がつくとそれぞれの1.5倍の長さを表しています。

この中から、主に8分音符と8分休符を使って、生徒の皆さんとリズム遊びをしてみました。

音符&休符セッション、いかがでしたでしょうか。皆さんも自分の得意な楽器を使って、動画に合わせてぜひ参加をしてみて下さいね。

途中で拍子の話が出てきたので、「拍子記号」についても紹介をしておきましょう。楽譜の最初に示されている分数の数字で表されていて、分母は1拍に数える音符の種類、分子は1小節中の拍数を示します。

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ちなみにその隣の「ト音記号」。こちらは「音部記号」のひとつで、五線上の位置と音の高さとの関係を指定しています。

ハ音記号はちょっと馴染みが薄いけど、ヴィオラなどの楽器で使用されています。

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さらに、音部記号と拍子記号の間には、#(シャープ)、♭(フラット)といった「変化記号」が入りますが、こちらは「調号」と言って、楽曲の調性を指定するための記号です。

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演奏記号で遊ぼう1

さて続いては、楽譜に記された音符や休符の動きに表情をつける「演奏記号」について学んでいきましょう。すべては網羅し切れないので、主な記号のみ紹介していきます。

強弱記号

その名の通り音の強弱を示す記号。主な記号をざっと紹介していきましょう。

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他にも、強弱の変化を表す記号、ひとつひとつの音の強さを指定する記号もあります。

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速度記号

こちらもその名の通り、曲の速度=テンポを表す記号です。今どきはBPM(Beat Per Minutes)なんて言われることも多いですが、楽譜の頭に「♩=120」と書かれている場合、4分音符を1分間に120回数える速さ、つまり1拍が0.5秒という計算です。

クラシックでは、きっちりとした数値化をせず、以下のような幅を持たせる表現をします。

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また、強弱記号と同様に、速度の変化を表す記号もあります。

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奏法記号

続いて、演奏のニュアンスを表す記号から、いくつか紹介をしていきましょう。皆さんもお馴染みと思われるのはこの4つではないでしょうか。

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他にも、ちょっと特殊な演奏法のためのこんな記号も。装飾記号とも言われます。

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……と、駆け足で説明をしてきましたが、実際に音で表現されていないとピンと来ないかもしれませんね。

この中から幾つかピックアップして、生徒の皆さんと一緒に、実際に音を出して遊んでみました。日常でよく耳にする音を音符化し、さらに演奏記号による細かいニュアンスにもトライしてもらっていますので、ご覧下さい。

反復記号

さて、続いては音楽における「ナビゲーションシステム」の紹介です。

漢文で言うと「レ点」になるのでしょうか? まずはこの動画をご覧下さい。

追いかけられなかった方はこちらと照らし合わせながら見直してみて下さいね。

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記号総集編

さて、いよいよ総括です。さまざまな記号を遊びながら学んできましたが、他にも楽曲の解釈を演奏者に伝えるための「発想記号」や、楽譜を簡略化するための「省略記号」、さらに楽器特有の記号など、まだまだたくさんの記号が存在します。

最後に、誰もが耳にしたことのあるクラシックの名曲に、僕たちが勝手にさまざまな記号を盛り足して、生徒の皆さんとコラボレーションをしてみました。

さまざまな記号が目まぐるしく出てきます。スピーディーな展開ですが、音と記号を頑張って追いかけて、変化を感じとってみてください!

コンテンツ名 エンゼル音楽ラボ 「クラシックを学ぶ実験室!?」【講師:スギテツ】 第3回:楽譜を見ながら演奏をしてみよう! 音楽記号編
収録日 2021年6月6日
講師 スギテツ(杉浦哲郎、岡田鉄平)

協力:岩倉高等学校吹奏楽部

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